2018年のIPO件数は、東証サイトの発表によると97社、2019年は90社となりました。平均すると月に7~8社の上場があったことになります。
2018年の注目といえば、6月のメルカリ、12月のソフトバンクがインパクトがありました。
2019年は6月のSansan、9月のChatwork、12月にfreeeといった有名ベンチャー企業のIPOがありました。
2019年はIPO件数は減少となってしまいましたが2020年はどうなるのでしょう。
IPOのオススメ本
IPO関連の書籍は数多くありますが、実際に上場準備担当者が忙しい毎日の間を縫って読むべき本はそう多くはありません。
ただただ形式的なIPOの基準が書かれている本(東証が公開している『新規上場ガイドブック』を読めばいいと思います。)や、著者のIPO体験談のような本はオススメしません。
年々IPOの上場審査は変化しているので、数年前の書籍では近年の傾向である上場申請期の業績や労務管理の運用状況の確認が重視される傾向が強まっていることなどが書かれていないからです。
そこで、IPO の現場で評判が高く、上場準備担当者や経営者が読んで参考になる書籍を紹介します。
独断によるイチオシの書籍
この1冊ですべてがわかる 経営者のためのIPOバイブル 2017/9/14
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内容粒度のバランスがとても良い一冊。一冊しか選ばないならこの一冊がおすすめ。P.157からの参考資料審査質問事例はとてもリアルで参考になります。上場審査の本番は、この質問に文書で回答しなければならないのです。
IPO(新規株式公開)を目指す経営 2017/11/27
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オススメ度
(4.5)
読みやすさ
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内容の充実
(4.0)
値段
(5.0)
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ムック本なので読みやすく内容がまとまっています。最新のトピックスも押さえています。関係者インタビューは広告色があるのでその点は気をつけてください。
IPOビジネスの本質 2016/9/30
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読みやすさ
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内容の充実
(3.0)
値段
(4.0)
監査法人が執筆している書籍
Q&A 株式上場の実務ガイド〈第3版〉 2019/3/6
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評価
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(4.0)
内容の充実
(5.0)
値段
(3.5)
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上場セミナーで話されてる内容がまとまっている一冊。監査法人が書いているだけあり、論点が整理されています。近年のトピックスである子会社上場の実務に関してもページを割いて解説している点も高評価です。
IPOをやさしく解説! 上場準備ガイドブック〈第3版〉 2018/5/11
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評価
オススメ度
(3.0)
読みやすさ
(4.0)
内容の充実
(4.5)
値段
(4.0)
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経営者や担当役員が全体像を把握するのには最適な一冊。インセンティブプランや創業者利益、税金などお金周りの記述が多い印象です。
株式上場ハンドブック〈第6版〉 2017/3/30
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評価
オススメ度
(2.0)
読みやすさ
(2.0)
内容の充実
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(1.0)
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900ページ近いハードカバー本なので、読むハードルがかなり高い一冊です。実務書というよりも専門書、監査法人出身や金融出身のCFOが知識を補うにはいいかもしれないです。
その他の紹介しておきたい書籍
株式後悔~後悔せずに株式公開する方法~ 2010/11/5
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評価
オススメ度
(4.5)
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内容の充実
(5.0)
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(3.5)
ステージ別 ベンチャー企業の労務戦略 2017/9/2
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評価
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(3.5)
最後に
今回紹介した書籍以外にもオススメ(して回っている)本はあるので、また別の機会に紹介します。
では。