Sansan株式会社の成長可能性に関する説明資料です。
主幹事証券会社 | 野村證券 |
証券コード | 4443 |
東証マザーズ | 2019年6月19日 – |
成長可能性に関する説明資料
免責事項
ミッション
出会いからイノベーションを生み出す
-世界に挑むビジネス・プラットフォームへ-
名刺の持つユニークな価値
- 名刺は、ビジネスのシーンでの出会いで必ず交換されるもの
- 名刺には、氏名や会社・組織・役職名、連絡先等、その人を表す正確な情報が記載
- いつ、誰が、なぜ、名刺交換したかという名刺交換情報自体にも大きな価値
- 名刺は、21世紀の現在でも紙のままであり、管理・活用方法には、業務効率化や有効活用の大きな余地
事業とサービスの概要
企業や個人のビジネス・コンタクトを資産として活用できるプラットフォームを提供
ビジネス・プラットフォームとしてのポジショニング
Sansanは国内BtoB SaaSの月次売上高(MRR)で2019年2月は822百万円
Eightは国内ビジネスSNS MAU(App Annieによる推計値)で最大級(競合A社の約1.5倍)
ビジネス・プラットフォームとしての特徴
ビジネス・プラットフォームとしての強固なポジションを確立し、中長期的な成長機会の多様化を図る
業績の推移(2015年5月期~2019年5月期Q3累計)
売上高は、内訳約95%がSansan事業の売上。CAGR(年平均成長率)は55.1%。2019年5月期予想に対してQ3累計で73.1%の進捗率。
売上総利益は、売上総利益率84.0%、CAGRは58.5%。ただし、Eight事業における名刺入力費用は売上に直結しないため販管費に計上されている。
直近の業績(2019年5月期Q3累計)
2018年5月期通期と2019年5月期Q3累計の対比では、主に広告宣伝費の抑制によって、営業利益が2,406百万円改善している。
カンパニー・ハイライト
- 高成長を続けるユニークなSansan事業
- 圧倒的なポジショニングを支える強固な競争優位性
- 広範な市場機会を背景とした高い成長ポテンシャル
- Eight事業のマネタイズ強化による更なる成長機会
- 高い安定性を誇る魅力的な財務・収益モデル
1 高成長を続けるユニークなSansan事業
名刺を起点としたビジネス・プラットフォーム「Sansan」
企業に眠る名刺をビジネスに使える資産に変える「名刺管理」機能を提供
「Sansan」の基本機能
- 名刺検索機能
- 名刺共有機能
- スマホアプリ機能
- 人物機能
- ニュース配信機能
- 会社検索機能
- 組織ツリー機能
- メール配信機能
「名刺管理から、ビジネスがはじまる」提供機能の進化
あらゆる企業やビジネスパーソンが経験する不便を解消し、「出会い」の価値を最大化
名刺管理からビジネスが始まる
- 社内連携の円滑化「同僚コラボレーション」
- 交換した名刺情報をもとに、同僚の知見や強みを可視化する機能
- 電話やメッセージの送付が可能な社内連絡帳機能
- データ連携・統合「顧客データHub」
- SFA(Sales Force Automation)・CRM(Customer Relationship Management)との自動連携機能
- MA(Marketing Automation)連携機能
- 企業内に分散する顧客データの高度な名寄せやクレンジング等が可能なデータ統合機能
売上高・契約件数・契約当たり売上高は継続的に成長
顧客ニーズに応える利便性が高成長を牽引
契約件数の伸びは鈍化してきているが、契約当たり売上高は大きく伸びて約143,000円に。
2 圧倒的なポジショニングを支える強固な競争優位性
名刺データ化精度99.9%を実現する仕組みとテクノロジー
競合他社の追随を許さない名刺情報のデータ化オペレーションを確立
大量の名刺情報を、迅速かつ正確にデータ化
圧倒的な市場シェアと盤石な顧客基盤
「名刺管理市場」を自ら創り上げてきたことで、圧倒的な市場シェアと多様な顧客基盤を確立
5,700契約以上の盤石な顧客基盤
- 徳島県
- 株式会社三井住友銀行
- 株式会社みずほフィナンシャルグループ
- 岡三証券株式会社
- 三井物産株式会社
- 伊藤忠商事株式会社
- 丸紅株式会社
- 株式会社商船三井
- 豊田通商株式会社
- トヨタ自動車株式会社
- 株式会社デンソー
- 日野自動車株式会社
- 株式会社クレディセゾン
- 株式会社サイバーエージェント
- 株式会社電通
- 株式会社朝日新聞社
- 株式会社講談社
- パナソニック株式会社
- 株式会社富士通マーケティング
- 日本郵便株式会社
- 日本電信電話株式会社
- 株式会社NTTドコモ
- 富士フイルム株式会社
- 近畿大学
- 東京電力ホールディングス株式会社
- 株式会社イトーキ
- コニカミノルタ株式会社
- 綜合警備保障株式会社
- 株式会社セブン&アイ・ホールディングス
- 株式会社ローソン
- 野村ホールディングス株式会社
- 三井不動産株式会社
- 清水建設株式会社
- 株式会社パソナ
- メルク株式会社
- オリンパス株式会社
極めて低水準の解約率が高い参入障壁として機能
自律的に情報を蓄積する「データベース」としての価値と、スイッチング・コストの高さが競争優位性を補完
3 広範な市場機会を背景とした高い成長ポテンシャル
「Sansan」の導入余地が大きく残される国内市場
多くの企業で利用従業者数は限定的であり、国内だけでも100倍の開拓余地が存在
「働き方改革」による市場機会
働き方改革とデジタル・トランスフォーメーション等が、名刺のクラウド管理ニーズを後押し
売上高の高成長継続に向けた戦略
契約件数の拡大と契約当たり売上高の拡大で成長を図る
ビジネス・プラットフォーム価値の向上
ビジネスに不可欠な多様なサービスとのデータ連携を強化
中長期の戦略ロードマップ
- 広告投資
- SMEへの訴求
- 認知度の拡大、ブランドの確立
- 営業・CS人材
- 採用の強化、プロダクト価値を訴求した営業
- 大企業への拡販
- 海外人員
- 現地採用強化、プロダクトのローカライズ
- 海外展開
- 「Sansan」サービス
- データベースの構築の蓄積
- 名刺管理サービスとしての機能向上
- 開発
- 新規領域(「顧客データHub」等)
- 新機能・新サービスの提供
- プラットフォーム展開
- API連携強化、M&A、資本・業務提携
- エコシステムの拡充
4 Eight事業のマネタイズ強化による更なる成長機会
個人向け名刺アプリ「Eight」が持つ収益機会
国内ビジネスSNSで最大級のアクティブユーザー数を有するプラットフォームを展開
売上高・ユーザー数ともに継続的に拡大
マネタイズ施策の推進で継続的な売上高の拡大を図る
成長領域:採用関連サービス「Eight Career Design」
ユニークなポジショニングで、採用市場の一角を狙う
広範なリクルーティング市場で新たなソリューションを提供
- 対法人
- 候補者のモニター機能(中長期でタレントプールを確保)
- ダイレクト・スカウト機能等
- 対個人
- 採用情報の収集
- 企業からのスカウトサービス等
5 高い安定性を誇る魅力的な財務・収益モデル
安定して売上高の高成長を実現
2015年5月期から毎期前年同期比50%以上で継続的に成長している
多様な顧客群が固定的な売上高を構成
特に過去5年間は契約当たり単価の高い大企業からの収入が成長を促進
低い解約率による安定的な積み上げが売上高を構成
継続的にネガティブチャーン(※)を実現
(※)サービスの解約で減少した収入に対して、既存契約における収入増加分が上回った状態のこと
高水準の売上利益率
名刺情報のデータ化におけるテクノロジーの進化が売上総利益率を押し上げ
カンパニー・ハイライト
補足資料
Sansan事業
「Sansan」でできること
名刺の正確なデータ化、管理、人脈共有を通じて顧客の利用価値を高め、更にはあらゆるビジネスパーソンのコミュニケーション・プラットフォームとなれる存在へ
「Sansan」でできること:A 名刺をデータ化する
ユーザーは、スキャナやスマホで名刺をスキャンするだけで、99.9%の精度でデータ化が可能
- タッチパネルでユーザーを選択するだけの高速スキャナ
- いつでも手軽にスキャンできるスマートフォンアプリ(同時に4枚までスキャン可能)
- 99.9%の精度でデータ化
「Sansan」でできること:B1 名刺を管理する
データ化された名刺データベースは、PCやスマートフォンからすばやくアクセスが可能。
検索機能や、相手先への電話・メール機能でビジネスパーソンの生産性は大幅に向上
- 名刺情報を正確にデータ化、すばやくアクセス可能
- スマートフォンアプリからワンタップで相手先に電話やメールが可能
- 地図を表示することが可能
- メモを残すことが可能
「Sansan」でできること:B2 人脈を活用する
名刺交換に基づいた接点情報を共有することで、新たなビジネス機会を創出。
キーマンへのパスや、人事異動情報をいち早くキャッチアップ
- 名刺情報の共有と通知機能により、キーマンをいち早く見つけることが可能
- 移動・昇進などの人事異動情報の通知により、先回りの営業活動が可能
- 名刺情報や人事異動情報ををもとに組織ツリーを自動で作成。未接触のキーマンに気づける
- コンタクト履歴の共有により、引き継ぎが簡単
「Sansan」でできること:B3 社内外のコミュニケーション・プラットフォーム
社内電話帳機能やメッセージ機能、同僚の人脈や強みの把握等、あらゆるコミュニケーションの起点としてのプラットフォームへ
- 社内電話帳やメッセージ機能をスマートフォンからすぐに利用可能
- 部門を超えて連携することにより、同僚の人脈を効果的に活用可能
- 名刺を起点にした日々のコミュニケーションツールとして利用可能
「Sansan」でできること:C1 名刺データを活用する
正確にデータ化された名刺情報は、全社の営業活動や顧客管理にも活用可能。
また、APIを利用した外部連携により高度なマーケティングが実現可能
- APIを利用した外部連携機能により、SFDCをはじめとする、さまざまなサービスと連携
- メールマガジンの配信によるマーケティング施策も可能
「Sansan」でできること:C2 社内横断のデータ・プラットフォーム
社内にあるさまざまなデータベースと「Sansan」を連携させることで、データの整理・統合(名寄せ)が可能。また、既存のデータベースへ還元することで元のデータをアップデート
- 培ってきた名寄せの技術により、企業内のデータを整理・統合可能
- 異なるシステム感の顧客データを半自動的に統合し続け、さまざまなシーンで活用可能
- 帝国データバンクの情報等を付与し、顧客情報の価値を向上させることが可能
「Sansan」のサービスプラン(基本)
「Sansan」サービスの価格は主に以下の4つから構成
- 初期費用(イニシャルコスト)
- ライセンス費用の12ヶ月分(既に保有する全ての名刺をデータ化するための費用)
- 導入支援費用(イニシャルコスト)
- 月額20万円~150万円のプランを提供(「Sansan」を活用するための導入及び運用支援を行うための費用)
- スキャナ(ランニングコスト)
- 月額10,000円/台(顧客のオフィスフロア及び拠点数分のスキャナとタブレットを貸出)
- ライセンス費用(ランニングコスト)
- 月間の名刺交換枚数に応じて設定[年間契約](1契約当たり月額7.5万円~数百万円)
Eight事業
「Eight」でできること
「Eight」は名刺登録を入口とし、ビジネスパーソンがライフタイムで使えるサービスを提供
- 自分の名刺を登録する(プロフィール管理)
- 相手の名刺を登録する(名刺管理)
- 相手とつながる(SNSコミュニケーション)
- 企業とつながる(情報収集リクルーティング)
「Eight」でできること:1 自分の名刺を登録する
自分の名刺をスキャンするだけで、プロフィールを作成。名刺が変更されるたび、新しい名刺を登録すれば自動的に職歴が作成され、ビジネスプロフィールの管理が可能
- 名刺のデータ化が可能
- 過去の名刺や新しい名刺を登録すれば、職歴が作成可能
- プロフィールを公開することで、自己紹介を円滑にすることが可能
「Eight」でできること:2 相手の名刺を登録する
相手の名刺をスキャンするだけで高い精度でデータ化
- いつでも手軽にスキャンできるスマートフォンアプリ(同時に4枚までスキャン可能)
- 高い精度でデータ化
- スキャンしたデータをPCやスマートフォンから閲覧可能
- 「Eightプレミアム」に登録することで、全項目入力やデータダウンロード、入力スピードの高速化を提供
- 「Eight企業向けプレミアム」に登録することで、同僚間での名刺共有が可能
「Eight」でできること:3 相手とつながる
「Eight」でつながることで、相手の転職や昇進等を把握できるほか、メッセージのやり取りやフィードでの「いいね」等、継続してビジネスのコミュニケーションを取ることが可能
- 「Eight」でつながった相手の名刺更新情報が通知されるため、情報が常に最新化
- フィードを利用してコミュニケーションが可能
- メッセージ機能を利用して、複数人でコミュニケーションをすることが可能
- 名刺交換機能を使って、直接つながることが可能
- ユーザー属性データを活用したインフィード広告を配信することにより、ユーザーにマッチする情報を届けやすくなる
「Eight」でできること:4 企業とつながる
更に企業とつながることで、ユーザーはその企業に関する情報収集をすることができ、また、企業は公式情報をユーザー向けに発信することが可能
- 企業に関するニュースを収集可能
- リクルート情報をいち早くキャッチ可能
- 自分のプロフィールを企業にアピール可能
- 企業ページを活用して転職潜在層へアプローチ可能
- ユーザーが公開しているビジネスプロフィールを知ることが可能
DSOC
DSOCの役割と人員構成
DSOC(Data Strategy & Operation Center)は、名刺情報のデータ化に特化した専門部隊から、データ活用n研究開発チームとして進化
DSOCの取り組み
20名を超えるデータサイエンティストが名刺データの活用可能性を追求
- ABMダッシュボード(β)
- 人を知り他人を知り企業を知る
- バーチャル組織図
- 社内キーパーソンを探せ
財務情報
損益計算書の概要
セグメント別業績の概要
連結貸借対照表の概要
連結キャッシュ・フロー計算書の概要
営業費用の内訳
2018年5月期は積極的な採用や開発、広告宣伝活動、マーケティング投資を実施
その他
会社概要
設立は2007年。シンガポールとアメリカに子会社あり。
経営メンバー①
経営メンバー②
従業員数の状況
セキュリティに対する取り組み
2007年の創業時にプライバシーマークを取得し、顧客が安心して利用できるための取り組みを継続して実施。現在では、大手金融機関等もサービスを導入済み
2015年5月にCSIRT(※)を設置
(※)Computer Security Incident Response Team:インシデント関連情報、脆弱性情報、攻撃予兆等を常に収集し、対応方針や手順を策定する活動等を行うサイバーセキュリティのインシデントに対応する組織
Sansan
まとめ
上場後の初値は公募価格4,500円に対して、4,760円が付きました!